『ネオアンジェリーク 天使の涙』を全力で推す理由

211日、私は大陸祭典2へ行ってまいりました。翌日中ずっと『ネオアンジェリーク 天使の涙』について、考えていました。その結論を書きます。また考え続けたら、変わるかもしれません。でも、とりあえず今の率直な思いです。

旧作ファンの方はご不快に思うかもしれません。それでも、読んでいただけたら嬉しいです。

※【旧作ファンはこの作品を推すべき】の項目でレイン・カミーユネタバレしてます。

※予め述べておきますが、私は箱推しです。

 

ネオアンジェリーク 天使の涙』について、言いたいことは2つです。

1.旧作ファンはこの作品を推すべき

2.ご新規さんはネットの評価を気にしないでプレイして欲しい

 

 

【旧作ファンはこの作品を推すべき】

今作『天使の涙』について振り返ったときに私が感じるのは、今作は新規ファンの獲得が目的であるということです。

旧作ファンからは、突っ込みどころがこれでもかと出てきます。(私も散々言いました。)しかし、そもそも今作は、ネオアンジェリークに新規ファンを増やすための作品だと、今私は考えています。であれば、今作の内容に関して、ほぼほぼ問題はありません。

旧作ファンの視点だけの意見によって、新規ファンが入りづらくなってしまう状況は好ましくないと思っています。

 

 

〈ストーリーについて〉

 

今作には、テーマとして「涙」「分断」といった言葉が浮かびます。“解放派”と“遮断派”に世界が二分されて対立してしまう。主人公もいずれかの勢力に身を置き、仲間とも離れ離れになってしまう。切ないです。

しかし、分断されていた者、バラバラであった者たちがそれを乗り越えて一つになっていく様は、大変盛り上がりますよね。私は大好きです。

RPGも多いですよね。仲間を一人ずつ集めて、絆を深めて、最後には一致団結してラスボスを倒す。盛り上がらないわけがない。

やっぱりこの、分断されていた、バラバラだったところから、団結していく、結ばれるというのは、ステレオタイプではありますが盛り上がるストーリーだと思います。

ですから、新規ファンの獲得にあたって、≪分断≫(そこからの解決)を主題にしたのではないかと考えています。

※余談

例えばレインルートは、想い合いながらも敵対勢力に身を置いた二人が困難を乗り越え、最後には結ばれるストーリーです。上でいろいろ言いましたけど、ぶっちゃけ、今作の設定はすべて、そのレインルートのためのものじゃないかとすら思っています。

しかし、乙女ゲーで分断ストーリーを主軸にすると、ちょっとつらいです。たとえ狙っていないキャラでも、冷たくされんの超つらい。

そこで必要なのが、主人公の絶対的な味方ではないでしょうか。「世界がなんと言おうと、自分だけは味方だよ」と言ってくれる存在。(『遙か』で言えば紫姫や朔、白龍みたいな。)

今作ではその役目を担うものとして、カミーユがいるように感じます。彼だけは、解放派にも遮断派にも属さず、絶対的な味方としてずっと主人公についてきます。(カミーユルートはあれだけど)

そして、大団円エンドとも言われるカミーユルートでは、カミーユ鶴の一声支えにより、バラバラになっていた仲間たちが一致団結しますね。そしてラスボスを倒しますね。個人的にはすごく盛り上がりました。オーブハンター揃ったどおおおおおおお!って。

カミーユという新キャラについても賛否はありますが、私はその立ち位置のためのキャラクター設定だったと認識しています。

 

〈システムについて〉

 

昨今のゲーム市場を見るに…乱暴に言いますが、手軽なゲームが流行っていると感じます。スマートフォンゲームは大変多いですし、据え置き機での乙女ゲーなんてもはや見ない気がします。

正直、旧作のように、攻略本を見ながらこつこつと作業をして、フラグ立てに失敗したらデータをロードして、フルコンプするにはそこそこの根気がいるゲームが、今の時代で新規ファンをどれだけ取り込めるかと言ったら……どうかな。

ほんと、ビンゴトークとか夕食会とかすっげー楽しいよ。護り石集めとか超好きだよ。でも、確実に間口が広がるのは、軽いゲームだろうと思います。

 

 

〈結論〉

 

冒頭の主張に戻ります。

今作は新規ファン獲得のためのものであるということ。

全くの新規プレイヤーが今作をプレイしたとして、入りやすさになんら問題はないと思います。

100人中100人が指摘しているに違いない、誤字脱字・バグ等のシステム面についてはここでは置いておきます。

 

私は想像してみました。旧作を知らない状態、アニメも見ていない状態で、今作をプレイしたとしたらどうだろう。結論はひとつ。ネオアンを好きになります。少なくとも、旧作が気になる状態になります。

レインもニクスもジェイドもヒュウガもどのルートでも、それぞれのキャラが掘り下げられていて、どのキャラも好きになると思います。正直、矛盾点や突っ込みどころはあります。ボリュームも薄いし操作性も悪い。でも、ストーリー自体は悪くないはずです。オトメイトゲームをプレイしたこともありますが、突っ込みレベルとしては、それらのゲームと大差はなかった印象です。

このゲームは、ネオアンジェリーカーを、女王の卵を増やすという点において、よくできていると思います。

 

よって、ネオアンジェリークの新展開を、大陸祭典を、10年間も待ち続けた私には、ご新規さんに本作を勧める以外に選択肢はありません。推すに決まっています。

 

 

【旧作ファンの視点から見ての批判と自答】

 

12年前、あんなにオーブハンター5で頑張ったじゃん!めっちゃ絆深まったじゃん!カミーユルートの鶴の一声で全員がまとまったけれど、ぽっと出の人物のひと言でまとまるレベルの信念で、一方的にアンジェを置いてけぼりにするか?!

→既に団結している前提で考えることによって、団結→分断の構図となってしまうからそう思うだけ。そもそも団結などしていなかったのだ。今作で見たいのは分断→団結なのだ。

 

・ビンゴトークやりたかった。夕食会やりたかった。

→そう感じた今が、Specialをもう一度やるタイミング。vitaDLしよう。

 

・誤字脱字はんぱねえ

→心の目で読もう。

 

・いきなりスターウォーズ用語が出てきたよ

アルカディアではこの2年の間に、ジョージルー〇スが一世を風靡したんです。

 

・地の文無理。ノベル無理

→フルボイスの意味はそこにあります。目を閉じて、耳を澄ませ、妄想しよう。聴こえてくる声だけで、だいたいわかる。いける。なぜなら私は女王の卵。

 

・アンジェが前と違う。うじうじしてる

→目に映るアンジェばかりを見るな。アンジェは心の中にいる。

 

・「モンスター」って……。

(間口を広げるには)分かりやすさ重視でいこう。

 

・アンジェの力って、物理的な傷を癒すの?

2年間でパワーアップしました。分かりやすさ重視でいこう。

 

・ゲームの中でまでしんどい話見たくない。

→エンディングへの過程だけに集中しよう。ご新規さんには、「もっと穏やかでほのぼのする、すっごい楽しいゲームがあってね、ネオアンジェリークSpecialっていうんだけどね」と旧作へ誘導しよう。

 

サルーンパートの意味が分からない

→プレイしたご新規さんに「あのサルーンパートがもっとボリューム満点で、すっごく楽しいゲームがあってね、ネオアンジェリークSp(以下略)

 

結論:これらの全ては、ご新規さんを旧作へ誘導するための振りである。

 

 

 

ご新規さんはネットの評価を気にしないでプレイしてほしい

 

〈『ネオアンジェリーク』シリーズをプレイしたことがない方へ〉

 

ネット上には、旧作ファンからの批判があるかもしれません。読むと、地雷ゲームなんじゃないかと思うでしょう。ですが、はっきり申し上げます。旧作をプレイしたことがなければ、全く問題ありません。むしろ、旧作の知識がない方が楽しめるように作られているゲームです。

キャラクターは全員魅力的です。ストーリーも切なくしっとりとしています。絵も大変きれいです。ネット上の批評は鵜呑みにせず、とにかくプレイしてみてください。

ただし、申し訳ありませんが、誤字脱字・バグはあります。その点は予めご留意ください。それから、ノベルゲームです。ゲームだと心構えず、ライトな小説を読むつもりで臨んでみてください。きっと、気に入るキャラ、気に入るストーリーがあるはずです。

 

そして、キャラクターの過去が知りたくなったら、是非『ネオアンジェリークSpecial』というゲームをプレイしてみてください。

もっとアドベンチャーしてみたいと思われましたら、是非『ネオアンジェリークSpecial』というゲームをプレイしてみてください。

もっとキャラクターたちと、ゆっくり親密な会話がしたいと感じられましたら、是非『ネオアンジェリークSpecial』というゲームをプレイしてみてください。 

 ネオアンジェリークSpecial』はPSP作品ですが、vitaでもDLプレイができます。

そのゲームでは、彼らと一緒に戦うことができます。

夕食会という和やかな時間もあり、彼らの笑いあり涙あり口喧嘩ありの会話を見ることができます。

ビンゴトークという中毒性のある時間も楽しめます。彼らの人となりを、より知ることができるでしょう。

しかし、大変残念なことに、マティアス・エレンフリート・ジェット・ロシュの4名については、少ししか会うことはできません。もっと彼らのことが知りたくなったら、是非『ネオアンジェリークAbyss』というアニメを見てみてください。アンジェリークの愛らしい声も聴くことができますよ。

もし、キャストの方々に興味が沸いたら、『ネオアンジェリーク大陸祭典』『ネオアンジェリーク大陸祭日』というDVDを見てみてください。とんでもなく楽しい時間を過ごすことができるでしょう。

もし、ゲームやDVDの入手が難しいようでしたら、CDもございます。

個人的なおすすめは『ネオアンジェリーク Abyss バラエティーCD Vol.1 アルカディアパラダイス』というCDです。こんなに振り切ることもできる作品なんだ、と驚いていただけること請け合いです。気に入っていただけましたら、Vol.2もありますよ。

 

 

〈旧作をプレイしたが、天使の涙をプレイしていない方へ〉

 

ネット上には、批判コメントがあります。身近な方も苦言を呈していらっしゃるかもしれません。

ですが、是非、ほんのひと時、旧作のことはまるっきり忘れて、12年ぶりの全く新しい気持ちで今作をプレイしてみてください。

まだあなたは、何も知らない、女王の卵ではない状態です。ゲームを起動したら、初めて見るキャラクターたちが続々と出てきます。あらすじはきちんと説明されますから心配はいりません。

「へえ、こんなキャラクターたちがいるんだ」と思うでしょう。

「このキャラ好きかも」と思うかもしれません。

「一にも二にも紅茶をいれるなんて、とても優雅な世界観だわ」と思いますね。

彼らはどんな人物なんだろうと知りたくなって、ストーリーを読み進めます。いずれ、寂しい展開が待っているかもしれません。けれど、これだけは覚えておいてください。必ずハッピーエンドに辿り着きます。

もしかしたら、途中でかつて女王の卵だったあなたが顔をのぞかせるかもしれません。でも、そんなあなたには「彼らと再び絆を結べる楽しさがありますよ。」「彼らの成長した姿を見ることができますよ。」とだけお伝えして、もう一度記憶のむこうへ隠れていてもらってください。

もし、どうしても、プレイしている最中にもやっとすることがあったら、【旧作ファンの視点から見ての批判と自答】をご覧になってみてください。私はそんな感じで乗り切りフルコンプしましたので、少しでも参考になったら幸いです。

 

 

ちなみに私は、フルコンプした後、心の底からすっきりとした、悟った気持ちになりました。ネオアンジェリークの尊さを再認識し、彼らに再び会えたことだけをひたすら感謝しました。悟りたい方は是非フルコンしてください。そんで、大陸祭典のDVDを見よう。デスティニーしよう。とんこつビームしよう。マジパネエから。